■サリエル×ゼルク■
※「Angelsyndrome」未プレイですと解りにくい表現が含まれております。
※「AngelSyndrome」卵ルートエンド後を想定しております。
(サリエルの性癖など、他ルートに比べ少々癖が強くなっております)




 今日はなんだか異様にアプサラスが笑顔だ。
 いや、いつも笑顔だけれど、5割増しといったところだろうか。
 なんだか怖い。
「……なぁ、サリエル。アプサラス、なにかいいことあったのかな」
「なんで俺に聞くんだよ。本人に聞きゃいいだろ」
「聞けないからサリエルに聞いてんだろ」
 サリエルは、軽く笑い俺の頭をくしゃくしゃと撫でる。
「まあ、正しい選択だな」
「どういう意味?」
「今日はイースターだって、俺がアプサラスに教えてやったんだよ。そしたらすごく浮かれちまって。……いまのあいつに話しかけたら、卵突っ込まれるかもしんねぇな」
「それ、シャレになんないんだけど。てかイースターってなに? 卵の日?」
「んー……。人間界にある復活祭ってやつだな。卵は復活の象徴とも言えるし」
「ふぅん……」

 正直、アプサラスと卵についてはいい思い出が無い。
 以前、入れられて取るのに一苦労した。
 まあ、入れたのはアプサラスというよりアプサラスの使い魔だけれど。
「顔色悪いな。嫌なことでも思い出したか?」
「そういうサリエルは、顔色いいな」
「楽しいからな」
 なんてやつだ。
 それでも、その卵を取り出してくれたサリエルには感謝している。
「アプサラスって、悪気無いから困るよな……」
「お前がちゃんとアプサラスに、取り出せなくなっちゃった、どうしてくれるんだーって泣きついたらよかったんじゃねぇの?」
「そ……んなこと言えるかよ」
「俺には泣きついて来たくせに」
「泣いてはいない」
 たぶん、泣いてなかった……と思う。
 でも泣きたいくらいに、あれは怖かった。
「そういえば、せっかく卵取り出したってのに、腹割いたせいでお前の産卵は楽しめなかったな、あんとき」
「もういいって、その話。産卵とか言うなよ」
「せっかくだし、これからやってみるか」
「は? なにを?」
「産卵プレイ」
「嫌に決まってんだろ。トラウマ掘り起こすなよ」
「俺ならちゃんと取り出してやれるんだから、いいだろ」
「よくない」
「絶対、気持ちよくしてやるから」
「嫌だってば!」
「じゃあ、アプサラスに声かけて来ようかなぁ。ゼルクが卵欲しがってるって」
「やめろよ、もう! 冗談で済まなくなるかもしんねーだろ!」
「じゃあ、出来る? 俺と」
 企むような笑み。
 本当にこいつは……。
 どういうつもりなんだ。
「……普通のがいい」
「お前は処女か」
「ちっ……違うって、わかってんだろ」
「普通じゃ物足りなくなってるくせに」
「そ……んなことねぇし」
「じゃあ、普通のやつもしてやる。その代わり、俺がしたいと思うこともする。1つずつで平等だろ」
「……平等なのか? それ」
 いまいち納得出来そうもない。
 ただ、サリエルとセックスするのは好きだ。
 普通のだったらしたいと思う。
「……考えとく」

 結局、俺は授業中、サリエルとセックスすることばかり考えてしまっていた。
 サリエルなら安心だという気持ちはある。
 万が一取れなくなったら……なんて心配することもない。
 一度、取り出して貰っているのだから。
 サリエルなら、きっと痛いこともしない。
 というより、したとしても痛覚を鈍らせてくれるだろう。
 俺だってサリエルが好きだから、一応、相手の期待に応えたいという思いもある。

 そうこうしているうちに、授業が終わり放課後がきてしまう。
 サリエルは、授業前に俺と話していたことなど忘れてしまったのか、別のクラスメートとしゃべっていた。
 たぶん、そう見せかけて俺から話しかけるのを待っているに決まっている。
 もしかしたら『なかった事』にしてくれるつもりなのかもしれないけれど。
「……なぁ、サリエル」
「どうした?」
「っ……あのさ。話あるんだけど」
「どうぞ?」
「いや、どうぞじゃなくてさ。……2人で」
「……わかったよ」
 そう言い、サリエルはクラスメートとの話を切り上げてくれる。
 俺たちは2人でサリエルの部屋へと向かった。



「それで、話って?」
 サリエルの部屋に辿り着くと、なんだか無性に恥ずかしくなった。
 だいたいいつもこんな感じではあるけれど、これじゃあヤりにきたようなもんだ。
「……普通の、してもいいかなって思ったっていうか」
「したい……だろ?」
 サリエルの手が、そっと俺の頬を撫でる。
 それだけで、少し体がゾクリと震え上がった。
「ん……」
「普通……ねぇ」
 サリエルは俺の体を抱き、ベッドの上へ仰向けに下ろす。
「……ココで、普通って言葉は通じないと思うんだけど?」
「なに言ってんの」
「俺もゼルクも、普通じゃない天使だから?」
「いいよ、そういう屁理屈みたいなの。いいから……普通のやつ……」
「とりあえず、黙って抱かせろよ」
 サリエルの手が、俺のシャツを脱がしにかかる。
 もう何度だって見られている体なのに、あんまりジロジロ見られると少し恥ずかしい。
「そういえば最近、乳首の感度あがった?」
「っ……あがってねぇよ」
「そう? すでにビンビンに勃ってるんだけど」
「そ、そういう日もあるだけだって」
 ふっと笑うと、サリエルは指先で俺の乳首を押さえつける。
「っ……」
 たったそれだけで、なんだか電流でも走ったみたいに体がゾクゾクしてしまう。
 優しく転がされ、体の熱が上昇していく。
 熱くて、ムズがゆい。
 ズボンがキツくなる。
「ん……ぁ……」
「すげぇ、エロい顔」
「っ……見んな」
「はいはい。じゃあ俺はゼルクの体でも見てようか」
 サリエルは、両方の乳首を指先で転がしたり、あろうことかつまんで少し引っ張ってくる。
「んーっ……んっ……それ、ぁ……やだ……」
「コレ?」
「ぁあっ……ん、ん、引っ張るの……ゃっ……あっ」
 引っ張られて、少しだけねじられると、身体が跳ねるほどに感じて来てしまう。
「やっ……だってばぁっ……。ゃだっ……あっ……ぁっ!」
「やっぱり、感度あがってるよな」
「違……ぁっ……ん、サリエ……ぁっ……」
 気持ちいい。
 もどかしい。
 別の所も触って欲しいのに。
 サリエルは乳首ばっかり責めて、俺の反応を見て楽しんでやがる。
 ……もっと、もっと直接的な刺激が欲しいのに。
 俺のちんこ握って、擦って。
 あわよくばサリエルに突っ込まれたい。
 たくさん動いて、気持ちいいとこ突いてくれたら。
「ぅあっ……あっ……! んっ!」
 やばい。
 考えただけで、熱くてたまらない。
 ちんこもナカも疼いて、体が震える。
「んぅ……んーっ! サリエっ……だ、めっ」
「なに?」
「っ……ぁっ」
「言えよ」
「ひぁっ……んっ……んっ! ぃく……っ」
「まぁだ、乳首で遊んでるだけだけど?」
 そんなこと、俺だってわかってる。
 恥ずかしくて苦しくて、涙まで溢れて来る。
 恥ずかしいと思えば思うほど、それが興奮材料となってしまう。
 まったく俺は変態か?
 そう突っ込むのはこれで何度めだろう。
 サリエルの相手をしていると、自分で自分がわからなくなる。
「ぁっあっ……んっ! んぅんんんっ!!」

 ビクビクと体が跳ね、俺は乳首だけでつい射精してしまっていた。
「あーあ。早漏か?」
「はぁっ……サリエルのせい……」
「はいはい。ぐちゃぐちゃになっちゃっただろうし? 脱がすぞ」
 サリエルが、俺のズボンを脱がしてくれる。
 案の定、そこはぐちゃぐちゃになっていた。
「じゃあ、こんなに早く俺を差し置いてイった罰として。入れようか? 卵」
「は……?」
 サリエルは、ポケットから卵を取り出し俺に見せる。
「なんで持ってんだよ」
「そりゃあ、ゼルクに入れるため?」
 サリエルは取り出した卵にペロリと舌を絡め、俺の足を開かせる。
「待った! ホントやだって! 意味わかんねぇし」
「意味っつってもなぁ。ゼルクが気持ちいいならそれでいいだろ?」
「気持ち良くないと思う」
「良くさせてやる」
「や……サリエル……ので、しろよ」
「あー……そういうブリッコ似合わないから」
「ブリッコじゃねぇし。死ね! ムカつく」
 俺は乗りかかるサリエルの体を蹴り飛ばそうとしてみるが、サリエルに足を掴まれてしまう。
 結局、卵の先を奥まった箇所へと押し当てられ、俺はつい体を強張らせた。
「や……やだってば」
「大丈夫だって。前の卵より小さいし」
 ぐっとサリエルが俺の中へと卵を押し付ける。
「んぅっ……んーっ!」
 少しそこをヒクつかせた瞬間、ずるりと中に卵が入り込んで来た。
「はぁっあっ……ぅっ……ぅやあっ」
「入っちゃった。結構余裕じゃね?」
 少し身動ぎするだけで、中の卵が俺の内壁を押さえつける。
 その衝撃に、俺の体はビクビク跳ね上がった。
「んっ……んっ……」
「結局、気持ち良さそうな顔してんな」
「違っ……ぁ……んぅ……」
 なんで無機物の卵が気持ちいいのか、自分でも理解出来なかった。
「じゃあ、このまま入れるからな」
「へ……なに、を?」
「なにって俺のちんこ」
「っ……そんなんしたら、卵、奥に入っちゃうだろ!」
「なにお前。じゃあちょっと入れて出して終わるとでも思ったわけ?」
「……違う、の?」
「それも悪くねぇけど、もっと奥まで入れたいだろ」
 サリエルは、取り出した自分のモノを押し当て、ゆっくり中へと入り込む。
「ひっ……ぅっ! あっ」
「あー、当たったわ、卵。押し込もうか」
「ゃだっ……あっ……ひぅっ……んっ!」
 熱いサリエルのモノが、ずぶずぶと俺の中に卵を押し込んでいく。
 散々奥まで押し込むと、サリエル自身は浅い所で軽く腰を揺らし始めた。
「ぁあっあっ! 待ってっ……あぁあっ! だめっ」
 奥に硬い卵が入り込んだまま、浅い所をぐにぐに押さえつけるよう突き上げられ、身体が震え上がってしまう。
「イっ……ぁあっ……やぁっ!!」
「またイきそう?」
「ぅんっ……あっ、ぁあっ! やぁああっ!!」
「……あーあ。イクの早過ぎ」
「ん……んぅ……」
 俺がイったにも関わらず、サリエルが行為をとめてくれる気配はない。
 ビクビク痙攣して、断続的に精液が溢れ出る。
「ゃっあっ……やめっ……あんんっ! イったっ……あっ、イったってばぁあっ」
「知ってるっつーの」
「ゃだっやっ……ゃんっ……やっ!」
「お前、イったのにやり続けると、結構かわいい声出すよな」
「やんんっ、はぁっあっ……ぁ、んっ! サリエっ……やだっ……出るっ」
「んー。なに? 漏らしそう?」
 もう恥じらう余裕もなく、俺はコクコクと現状を訴える。
「じゃあ、もう少し腰あげようか」
 サリエルは、俺の望んだ解決策とは真逆の提案をしてきた。
 深く足を折りたたまれ、腰を高く持ち上げられる。
「やだっ……サリエルっ……ぁあっあっ! 待ってっ……ホント、出るっ……あっ……ぁあっ、出ちゃうっ」
「どうぞ」
 どうぞじゃねぇ。
 なんて突っ込みを言う余裕も無くなっていた。
 腸内を掻き回され続け、俺は身震いする。
「ぁあっあっ……んぅんんんっ!!」
 
 そのまま、漏らしてしまうと、胸元や顔の辺りにまで、自分の出してしまった尿で濡れてしまう。
「ひっ……ぅっ……やっ」
「……ははっ。最高だな、ゼルク」
「最低だ……っ」
「はぁ……尿とか精液とかぶっかかってるゼルク見てたらたまんなくなってきた」
 サリエルの目が、うっとりと俺を見下ろす。
 やばい。
 この目は本気だ。
 サリエルに少しだけ余裕が無いのが見て取れる。
 いつもは働き続けているはずの理性が、無くなっているようなそんな感じの顔で。
 嬉しいような怖いような複雑な気持ちにさせられる。
「んっ……も、無理、だからぁ」
「いいよな。あと少し……あと1つ液体が混じるくらい。な?」
 やっぱり、俺の思った通りだ。
「やだ……」
 俺はそう答えるけれど、サリエルはそれを許してはくれない。
 完全に興奮しているのが、繋がったままの俺には理解出来ていた。
 そして、サリエルに興奮されると、俺もまたたまらない気持ちになってしまう。

 これからされる行為は、あまり好きじゃないのに。
 それでも、サリエルが興奮してくれる行為だから。
「んっ……サリエル……」
 本気で嫌がれないでいる俺を見て、オッケーと捉えたのか、サリエルは小さなナイフを取り出す。
「はぁっ……あっ……少し、だけ……だからなっ」
「わかってる」
 サリエルは、ナイフの先を少しだけ俺の下腹部へと突き挿す。
「んぅっ……んーっ!」
 痛いという感覚はなかった。
 サリエルが痛みを麻痺させてくれているのだろう。
 本当に、セックスしならがこんなことが出来るだなんて、無駄に天才だ。
 俺の目の前で、腹に差し込まれたナイフがゆっくりと横へと移動していく。
「あっ……あっ! 少し、少しにしろってっ」
「ん……少しだけ、な?」
 そう10センチほどの線を描きナイフが引き抜かれる。
 直後、サリエルが入り込んだままのモノでナカを突き上げると、その衝撃でドプリと血が溢れ出て来た。
「ぁんっ! あっあっ……」
「はぁ……すごいな、ゼルク。いろんなもん混じって……あぁ……指、突っ込んでいい?」
「も、どうせすんなら、いちいち許可とんなっ」
「はいはい、どうも」
 サリエルは、自分が作った傷口へと指先を少しだけ押し入れる。
 あんまり感覚はないけれど、気持ちが悪い。
 それなのに、サリエルはありえないほどに興奮し、俺の中で性器を大きくさせる。
「ぁあっあっ! ん……んぅうっ……サリエルっ」
「いく……ぁあ、出そう」
「ぅんっ……あぁっ、サリエルっ、やぁっあっ……俺もっ……いきたいっ」
「ん……ここな? ゼルクの気持ちいいとこ」
「はぁあっ! そこっ、あっあっ……そこぉっ……いいっあっあっ! いくっ」
「くっ……」
「いくぅっ……あぁあああっ!!」

 サリエルの体がビクリと跳ね上がる。
 俺の中でサリエルがイったと同時くらいに、俺もまた絶頂を迎えていた。
「……今日のゼルクはイきまくってんなぁ」
「……うるさい」
 ゆっくりとサリエルのモノが引き抜かれる。
「ん……ぁ……サリエル……あっ……まだ、中に……」
「押し出せるか? 卵」
 正直、こんな姿をさらすのは恥ずかしいし嫌だけれど、お腹の中にずっと入れておくわけにもいかない。
 少しお腹に力を入れると、またトプリと血が溢れてしまった。
「ぁあっあっ!」
「うわぁ、エロいな、ゼルク」
「なんで、コレがエロいんだよ。変態か!」
「今頃知った?」
「知ってたけど!」
 下手に腹に力を入れれば、傷口から血が溢れるし。
 かといって、力を入れずに、卵を押し出すことも難しい。
「ん……ぅああ……ん」
「泣いても欲情するだけだぞ」
「最低だ……」
「言えよ。どうして欲しいか」
「……ん……。治して、取り出せよ」
「そこはやっぱブリッコしろよ」
「ホントうざい。もういい。自分で治す!」
 俺は必死で意識を集中し、自分の腹に手をあてる。
 けれども、それを邪魔するようサリエルはすでに萎えている俺のモノに指を絡めた。
「ぁっ……んぅっ……さわんなぁっ」
「また欲情しそう?」
「んっんっ……ぁっ……やだってば、もう……」
「はいはい。手どけろ。やってやるよ」
 初めからそうしてくれたらどれだけラクか。
 サリエルは俺の手をどかし、手早く治癒してくれる。
 跡形もなく俺の傷口は治り、なんだかちょっとだけ悔しい気持ちになった。
「それじゃあ心おきなく、押し出そうか」
「っ……ん……」
 むかつく。
 むかつくけれど、出さないわけにはいかない。
 俺はサリエルに足を開かされたまま、お腹に力を入れ、今度こそ卵を押し出していく。
「んっ……ぁっ……んぅう……」
「卵出すだけで、なんでそんなエロい声出してんだよ」
「うるさ……ぁっ……」
 自分だってよくわからなかった。
 こんなはしたない姿を見られているというのに、なんで興奮してしまうのか。
「ひぅっ……ん、出る……っんぅうっ」
 ずるりと卵が抜け落ちる頃には、俺の性器はまた、元気を取り戻していた。
「ん……最低だ」
「最高の間違いだろ。ほら、見ろよ。ゼルクの中に入ってた卵。俺の精子まみれ」
「……見せんなよ」
「すっげぇ興奮したわ……。たまには卵も悪く無いな」
「悪い。やだ。そういうのじゃなくて……」
 ついふてくされている俺の腕をサリエルが引き、体を抱き寄せる。
「いいよ。次はお前が好きなことたくさんしようか」
 そう言い、サリエルは俺に優しくキスしてくれる。
 ずるい。
 甘ったるくて、蕩けそうなキス。
 結局サリエルは、俺がなにを好きか、全部把握している。
 ゆっくり差し込んだ舌先で俺の舌を絡め取って、なにも考えられなくしてしまう。
 俺はつい、サリエルの背に腕を回した。
「んっ……ぅんっ……」
 サリエルに腰を抱えられ、俺はサリエルの足を跨ぐ。
「ちゃんと、卵抜きで中出ししてやるよ」
「っ……ん」
「好きだろ。中出しされるの」
「……ん。後でちゃんと……」
「わかってる。掻き出して綺麗にしてやる」
「ん……サリエル……もっと……キス、したい」
「他には?」
「あ……頭も、撫でて」
「はいはい」
 サリエルは、俺の頭を優しく撫でながら、何度も何度も、キスをしてくれた。